派遣は麻薬と一緒で、使えば使うほど蝕んでいく、、

人気記事

こんばんは、介護福祉士のまちかです。

結構、Twitterのほうで反響があったみなので、こちらのタイトルで記事を書いてみたいと思います。

始めに断っておきますと、「別に派遣として働くのがダメ!」とか、他人の働き方を否定している訳ではありません。

人それぞれ事情はありますし、そういった事情に沿った形で、当然雇用形態も様々あるべきだと考えます。

 

私自身、現在は派遣介護士ではないのですが、前職の時代に派遣社員だった時期はあります。

当時と今とでは派遣に対する考え方や、社会の雰囲気、はたまた法律自体も随分と様変わりしてきたようです。

あの頃に比べれば、今はとても恵まれていますね。

一時期、派遣社員の待遇が社会問題になったことから、その揺り戻しで手厚くなったのでしょう。

ボーナスがない分、時給は高額だし、有給の消化率が100%って言うのも正直羨ましいです。

一緒に働いている派遣さんに、日頃から詳しい情報などを聞いて、いざとなればと、内心では考えていたりもします。笑

 

契約更新がある分、そりゃ普通は真面目に働くよね

現場で教育係を中心にやっていた時代は、派遣、新卒、中途などを問わず、色々な新人さんと関わってきました。

一定期間、OJT(On-the-Job-Training)として必ず付くんですが、やはり派遣の方が一番飲み込みが早かった印象があります。

高いお金払って来てもらってるんだから、当たり前っちゃ当たり前ですが”一人立ち”までの期間もダントツで短かったです。

普通、経験があれば「そのやり方ってどうなの?」と、疑問に感じる場面も多々あると思います。ですが、それでもそウチのやり方に合わせてくれて、一早く対応してくれていました。

 

実際、私が現場で一緒に働いている派遣さんは、ほとんどが真面目です。

やはり一定期間での契約更新が大きいのでしょう。そこはかとない緊張感があるせいで、勤務態度は当然真面目になります。

むしろ、本来はお手本にならなければいけない立場の正社員が、勤務態度は悪かったりもします。

入居者との付き合いが長く、また雇用自体も守られているので、ケアが雑だったり、もしくは馴れ馴れしかったりする始末です。

 

サービス業に架される課された使命

じゃあ、社員全員を派遣や契約社員にすれば、すべて丸く収まるじゃんか!
って言えば簡単ですが、事はそんなに単純ではありません。

例えば、何かプロジェクト単位で仕事をしている場合、必要な人員や技術者を集め、計画が完了したら解散するような働き方なら、なるほど向いているでしょう。

ですがサービス業の場合、特定の顧客に長期間、満足させるようなサービスを提供することが前提だったりします。

繰り返し同じ客にサービスを利用してもらえれば、わざわざ費用をかけて新たに広告を打たなくても済みますし、スタッフも同じであれば、効率も上がり短時間で多くの仕事をこなせます。

要領を得ていれば事故やクレームだって減ります。

そうやって少ない人件費で、いかに収益を上げるか、それがサービス業に課された使命、そのための常勤社員なのです。

 

そして顧客満足度を上げれば、多少割高のサービスでも、顧客は喜んで買います。ディズニーランドやUSJなど遊園地がいい例ではないでしょうか。

これを介護に置き換えれば、

ある程度の信頼関係があるヘルパーが提供するサービス

なら、利用者やその家族は安心して繰り返し利用することができます。

何んだったら事業所も、保険外サービスまで営業しやすいんです。

 

現場としては長く働いてくれるなら、別に派遣でも何でも大歓迎ですけど

派遣は常勤や非常勤と違って、近い将来いなくなる存在です。

そういった彼ら彼女らに甘えて、頼ってばかりいると、現場に知識や経験、技術といったものが蓄積していきません。

以前はこういう対応で落ち着いてくれたとか、去年の今頃も似た症状が診られたなんて、それなりに長い期間現場に携わった先輩からしか聞けない情報じゃないですか。

ベテランが多ければ多いほど、何かイレギュラーな出来事が起こった時に対処しやすいのは、別に介護じゃなくたって簡単に想像付きますよね。

 

介護度が非常に重く、対応方法がほぼ決まっていたり、もしくは余命が僅かで、派遣の契約期間が先か、寿命が先か、といった入居者に対してなら有効かもしれません。

ですが、よく区分変更するような中程度の介護度だったり、認知症の症状を緩和するために薬剤で治療中とか、こっちのほうがメインじゃないでしょうか。

長期で看る必要、ありますよね。

 

雇わざるを得ない状況はこの先も続く

繰り返しますが、決して「派遣がダメ!」とか言っている訳じゃありません。

普通に社員の募集広告を出しても、なかなか求人が集まらないのも知ってますし、事実この先も雇わざるを得ない状況が続くと考えています。

でも、理想的な比率でいうと、全体の10~20%がせいぜいじゃないでしょうか。スタッフ10人の事業所なら2人まで。これが30%以上になってくると、かなり人件費を圧迫するはずです。

 

あと経費とは別に、現場レベルで負担となってくるのがチームワークの問題。

同じ派遣さんが1年も2年も、同一の事業所で働いてくれるなら経営的には負担なんでしょうが、現場的には大歓迎です。利用者のこと、よく分かって下さってるんですから。

ですが、短期間でころころ変わってもらっては、一緒に働く方としても相当負担です。

いくら一人立ちしても、しばらくは細かいところでフォローに入らなくてはならず、数ヶ月おきでまた新たに派遣社員がきたりすると、延々とその繰り返しをすることになります。

 

派遣として働くメリット、デメリット

一方で介護士個人から見た場合、派遣といった働き方、実際はどうなのでしょうか。

待遇の悪い事業所が多いせいで、派遣になった人もいると思いますが、時給タカーイ、責任ウスーイ、自由にヤスメール、色んな経験ツメールとか、、

本当に良い事ばかりなのでしょうか?

同一の法人で就業経験を積まないと見えてこない世界、あるはずです。

 

例えば常勤社員として一定の相手を看ていると、利用者によっては認知症の症状が進んだり、脳梗塞を起こし麻痺を患ったり、それこそ亡くなったたりと人生の節目に立ち会います。

その過程で、「あの人は前から歌が好きだったから、認知症ケアに音楽を取り入れてみよう」とか、「麻痺にはなったけど性格的にプライドが許さないから、介助は必要最低限にしよう」とか、そういった発想が生まれてきますよね。

もっと言えば、最終的にエンゼルケアをしたとしても、短期間関わっただけではただの作業にならないでしょうか?

それなりに見知った人間が、老いたり病んだりして人生の終焉を向かえる。

そこに立ち会えるのが、この仕事の醍醐味だったりもします。表現としては少し不謹慎ですが、そういった面白みを味わえるのは、長期間関わったからからこそです。

 

派遣として高い時給を求めて、3ヶ月や6ヶ月で転々とするのは、介護士としての成長を考えた場合、近視眼的だと思います。

終身雇用は過去の産物ではありますが、それでも5~10年程度は腰を落ち着けて同じ高齢者と向き合ったほうが、長期的に見た場合、得るものは大きいはずです。

 

終わりに

一言でいっていまえば、「派遣社員の多用はマネジメント側の甘え」手抜きです。

本来なら自前で未成熟な職員に対しては教育を、既存の職員には定着するような試みを、計画的に実施しなければいけません。

それを手っ取り早く、頭数揃えるために金で人を買ってるわけですから、いずれそのツケは支払わなければならないでしょう。

派遣社員さんは即戦力として頼りにはなりますが、所詮、一時しのぎです。使えば使うほど、事業所は人件費がかさみ自ら首を絞めていきます。正に麻薬です。


どうしたらいいのか。

常勤が長い間、働きたくなるような雇用環境を作るのはもちろんです。

その上で、紹介予定派遣のような制度を利用し、始めは派遣扱いとして働いても、その後現場が気に入れば常勤として働き続けるといった仕組みに対し、もっとインセンティブを付けたらどうでしょう。

麻薬だって、手術や緩和ケアをするためには必要なツールです。使い方さえ誤らなければ、効果的な利益をもたらせてくれます。
派遣さんとも上手く付き合っていければ、事業所だって成長できるはずです。

現場からは以上です。

人気記事考え方
広告です↓もしご興味あればクリックを
介護業界で働く前に読むブログ